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歯の生え変わり
 
 人間と同様、秋田犬にとっても健康や長寿などの観点から、歯はきわめて重要です。それに関連してこのコーナーでは、子犬がいつ乳歯から永久歯に生え変わるのかなどについて、紹介してみましょう。ここで論じるのはあくまでも秋田犬に限り、他犬種は多少異なる場合もあると考えられますので、その点をご理解の上、お読みください。

 秋田犬の場合、通常生後約4カ月から乳歯の脱落が始まります。早い子犬では約3カ月半の場合もありますが、性別による違いはありません。秋田犬も他犬種と同様、乳歯が28本、永久歯が上20本、下22本の計42本で構成されています。30本足らずだった乳歯が、永久歯になると格段に増えるのが犬の歯の特徴です。

 前歯にあたる部分を「切歯」(せっし)と呼び、奥の方に向かって「犬歯」「前臼歯」「後臼歯」の各群で成り立ちます。 乳歯のうち切歯は上下各4本あり、下の切歯が最も早く抜け落ち、最初の1本の脱落開始から4本すべて抜け落ちるまで1週間以内です。1本脱落すると、"待機"している永久歯が順次生えてきます。下の切歯4本が抜け落ちると、続いて上の切歯4本が順番に脱落します。

 抜け落ちた順序で永久歯が生え、最初の脱落から約1カ月後、つまり生後約4カ月から乳歯の脱落が始まった場合、生後5カ月目にはすべての永久歯が生え終えます。生え変わりの1カ月間が子犬にとっては、歯ぐきにむず痒さを感ずる時期で、甘噛み(何かを軽く噛むこと)をしたくなります。

 歯がきちんと生えていることは、展覧会でも上位入賞の重要な要因となります。牙部分にあたる犬歯が1本ないだけでも、5点減点されます。本部展最高峰の名誉章は歯で4点減点されると受章資格を失いますので、犬歯が1本ないと、ほかの部分が突出して優れていても名誉章の夢は露と消えるわけです。

 さらに、切歯の欠落は3点、前臼歯は場所によって1点−2点、後臼歯も場所によって2点−4点の、各減点となります。名誉章の"至近距離"にある特優は、6点の減点で受賞資格を失います。 支部展、総支部展、本部展のいずれにかかわらず1席を目指すとしたら、そして将来特優や名誉章を視野に入れて戦うとしたら、1本たりとも失いたくないところです。このほか、位置にかかわらず乱歯が1本あっても2点の減点など、他の部位と同様、歯の審査もおろそかにはされません。

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